目次
離島キャンプなりゆき
釣り針の一本も持っていなかった頃から離島計画を熱く語っていたのはサンジ。
もっとこう、近場でアジングくらいからしたほうが良いんじゃ・・・
と思っていましたが、そこはスケールのでかい男の子。
宣言通りアジング、ジギング、泳がせと広範囲に渡るタックルを、とある日の1日で集めてみせました。
ライトフィッシング向きのケンタと違って、彼は大物一本狙いタイプ。
地磯でジギング、青物が彼の適正なのでしょう。語りだすのはいつも、地磯や離島のこと。
しかも県内にしばられない発想で、平戸の地磯や、佐賀関の鯵などと熱く語ります。
恐ろしいことに有言実行タイプで、普通に計画をはじめ、段取りし、実行に移してしまうのです。
まぁ、それもケンタのeveryがあって初めて実現できる事柄ですが。
離島ということで最初に話していたのは天草湯島。これは近場で、格安で渡れます。
欠点は、車の積み込みが出来ない。あとは、釣りを出来る範囲が狭い。
有名な波止場があり、それ以外は遠浅のように見えます。
そんな会話から始まった離島遠征計画。
ポイントとしては、
1.安く行ける。
これにつきます。我々貧乏サラリーマンにとって、1回の釣行費は重要です。
高ければ、しばらく釣りが出来なくなるので、死活問題なのです。
検索時代。ググりにググったところ、格安で渡れる離島を見つけることに成功しました。
その名も、的山大島。
はい、我々もこれは「まとやま大島」と、最初は呼びました。しかし、的山と書いて、「あづち」と呼びます。
大二フェリー大島。
everyの全長だと、往復で4930円。これは人間一人の料金も含んでいます。
追加人数分は、片道650円。あとは下道のガソリン代。
熊本からだと往復で320キロ。燃費が15Km/Lとして、ガソリン代が150円なら3200円。
島内を縦横無尽に捜索するのであとちょっと。
交通費、食材費を人数で割れば、十分お小遣いの範囲で遠征が可能です。
これが壱岐だとフェリー代が車を乗せて12350円。ちょっと厳しくなります。
というわけで、これは良い離島を見つけたぞと旅の計画が始まりました。
島のことを調べたところ、大賀キャンプ場という施設を発見。
これは無料で利用でき、立派な炊事場とトイレ、広い草原に、いろいろ使えそうな東屋がありました。
島起こしの目的で作られたようです。
他には漁火館という釣り人御用達の宿があり、これは日帰りの温泉もあります。
調べれば調べるほど、釣りにいくための島。キャンプも出来るということで、話しは飛躍し、
everyに乗れる上限、4人でのキャンプ計画へと発展していきました。
(注1:いろいろあって最終的に二人で釣行になりました)。
これが、離島キャンプのなりゆきです。
ジギングについて
考えてみれば、ジギングというジャンルの釣りをまともに実行したのはこれが3度目。
1度目は平戸の地磯、2度目はツウジシマの波止、3度目が今回。
釣果は、平戸の地磯で時合いが来て、尺メバルやあとちょっとでランカーサイズのシーバスを上げました。
それが1度目。いきなり良い思いをしてしまったので、ジギングにおいて悪いイメージはありません。
が、これは完全に難しい釣りです。
まず、時期と、時合い。それをクリアしたとして、今度は日程。潮の流れ、雨、風。
条件に恵まれること、つまり魚の回遊に当たることが大前提のため、かなり難しい釣りだと思います。
腕というより、情報、知識が必要なのですが、
それに合わせて、信じてシャクリ続ける根性、投げ続け、シャクリ続けるパワーが必要となります。
これが船なら、船長が知識と魚探を持って釣れる場所へ連れていってくれ、
なおかつジグはキャストする必要もなく真下に落としてしゃくり続ければ爆釣するのですが、
ショア(陸から)の場合は、それをすべて自分の経験と腕でカバーしなければいけません。
これは難しい。運にも大きく左右される釣りです。
今回は結果、次期が違っていたようです。
それから風もすごい。風により抱えれば立っていられるレベルの爆風。
追い風なら背中から突き飛ばされるような風が、三日とも同じ方向に吹き続けました。
条件的には最悪。それでも魚がいればよいのですが、ベイトも居ない。
餌釣り師も釣れておらず、かなり悪条件でした。
地磯について書いておくと、
的山大島には有名な地磯が各方角にありまして、どれも15分ほどで移動できる距離。
まさに釣りをするための島なので、条件に恵まれれば最高の時間を過ごせることでしょう。
今回の調べでは、陸から渡れる地磯が2、3個。あとは瀬渡しのようでした。
結果、初日はあきらめまして、もう帰ろうよ・・・・とあきらめず投げ続けるサンジに言おうか、
言わまいか迷っている頃合いにサンジが、
なんか雑巾みたいっす。と釣り上げたのが虎の子の一匹。
あの写真のキジハタは、実はサンジの釣果です。
口にかかったフックのほかに、アシストフックが尾びれ側をロックしてしまったので、
まったく抵抗ができずただ重いだけで上がってきた様子。
釣りが確実に獲物を得るための目的であれば完璧な釣り方ですが、
ただ重いだけになってしまい面白くなかったとこと。
37センチ。氷締めして持って帰ったら36センチになりました。高級魚。
量型、刺身で美味いだろうなーと思いながら処理して、行けなかった先輩にお土産で持っていきました。
人の釣果の場合、あのようなドヤ顔ができるようです。笑
サンジ。チャランポランな男ですが、いやしかし尊敬すべきところは確かにあります。
あきらめない。信じる、前向きな力。相当負けず嫌いなので成立するのでしょう。
いやこの一匹はまじで救われました。あの悪条件かで疲れ果てた心が、ふっと軽くなりました。
ここは素直に褒めましょう。しかし褒めなくても自信満々な男の子なので、
褒めたらすぐ調子に乗ってしまうのであんまり褒めたくないのですが、仕方ない。よく頑張りました◎
泳がせについて、反省に学ぶこと
泳がせ釣り。これは我々にとって至上命題の釣法です。
これまで幾度となく挑戦しては返り討ちに会い、未だ成功していません。
結論から言うと、今回も大惨敗。
泳がせ釣りをはじめようとしていた頃は、安易に、最も釣れる釣りと思っていましたが、
確かにそうかもしれませんが、それに立ちはだかる壁の大きいこと大きいこと。
錘をつければ確実に寝掛かりし、かと言ってフリーで泳がせれば岩肌にラインが絡まりまくり、
上手くいってもイカにかじられて終わるか、表層まであげれてもタモ入れ時に離れていく。
今回もまた地磯では荒波によるライントラブル。
前回の平戸遠征で錘をつけて散々な目にあったので、今回はフリーで挑みましたが、
結局荒波によりラインが手前の磯、貝類に絡まり、収拾不能に。
これはもう、地磯で泳がせは無理という結論に至りました。
この釣りは、堤防の釣りのようです。
それで堤防に戻り、夜釣り、デイでも泳がせにチャレンジしましたが、これはイカ祭り。
頭だけかじられること1回。
鯵をエギングのようにして表層までイカを集め、イカパラダイス状態にすること一回。
抜きあげ時にポチャンと落とすこと1回(これはキロアップのやつより大きかった)。
反省して、鯵の背にトリプルフックをかけて泳がせたところ、反応があったので、
激合わせして表層まで浮かせ、これはかかってるよねと思ったらタモ入れ時に離れていくこと1回。
(イカのことでいうとエギングでも2度(これはサイトフィッシングで、抱かせたけどダメ)失敗。
あのキロアップが虎の子の1杯です。またエギングの章で詳しく書きます。)
泳がせは大物一本狙いだったのでイカ対策は全く考えてきておらず、ただただ無残にも鯵だけを
失う結果となったのでした。
何という難しい釣り。
しかし今回の釣行でまたレベルアップしました。
泳がせ釣り、場所は堤防、仕掛けはエレベーター(フリーとエレベーターは、エレベーターのほうが襲われやすかった)、
イカ対策も必要。ヤエンを使うか、カンナ針をアシストフックにして背に忍ばせるか。
あとはギャフ。タモで逃げられるならギャフではどうだろう。
難しいですが、反応は確かに多くあり、妨害するものを排除できれば確かに確実性の高い釣法です。
泳がせ坊主でしたが、今回もまたいろいろ考えさせられる旅でした。こうやってレベルアップしていくのでしょう。
やはりはまちゃん師匠(呑ませ釣りの達人)はすごいです。
しかしこのテーマ毎の記載方、めっちゃ書きやすい。
今後の冒険記は、この方式で行こう(ケンタ式と名付けます)。
イージー豆アジング
アジンガーがワテクシの適正。つまり、ライトフィッシング。数釣り。
重いジグを投げて坊主覚悟の一日を送るジギングは、あんまり耐えられません。
手元に伝わる繊細なあたり、細いラインゆえの大きな引き方。
大物を釣り上げるのと変わらない喜びを感じます。
そんなワテクシですが、離島の鯵はあまりにも簡単すぎました。
まず、個体数が多い。夜、港にたくさんある外灯それぞれに鯵の群れが居ます。
どれも高活性で、ワームを落とせばすぐに食いついてきます。
おそらくこの島にはアジンガーが居ないのでしょう。
それもそうかも。ほとんど漁業でなりたっているような島。
わざわざ港に出て鯵を釣ろうなんて島民はいないのです。
今回は泳がせ釣りの餌確保の目的で夜にアジングをしましたが、
あんまりにも簡単なので飽きてしまい、鯵が本当に餌にしか見えませんでした。
釣れない状況で、1匹を得るために磨いたテクニックで、高活性鯵を次々確保。
こうなるともうゲーム性も何もないので、まったく面白くありません。
すぐに飽きてしまい、少しアジングから心が離れるという悲しい結末になりました。
二日目の夜。
この日は爆風。相変わらず鯵は群れて泳いでおり、あたりもあるのですが、風が強く、
あたりが遅れて手元に伝わるようで、かけるのが遅くなります。
それでかからないか、かかっていても口の横で、取り込むまでに外れるか。
かけるという行為が、どれほど大切か思い知ることが出来ました。それが収穫。
あと、豆鯵でした。
離島の鯵って、たとえば壱岐なんかは波止場に尺クラスが群れているそうで、
そんなイメージだったんですが、豆も豆。この辺もつまんなかった理由かも。
以上、離島アジングについてでした。
釣りという趣味の罪と喜び
まず、罪を洗い出してみましょう。
- お金がかかる
- 時間がかかる
- 家族を置いて遊びに行く
- けっこう危ないこともある
次は喜びを洗い出してみましょう
- 狩猟本能が満たされる(つまり、家族に得た獲物を食べさせるところまで含めて)
- 海に癒される(子供のころの経験が大きいかも、海育ちなので)
- 常に考えることが出来るので暇しない(向上するために考え続ける)
- 道具の手入れなど、釣りをしない時も満たされる(リールを眺めながら酒が飲める)
- キャンプ的な冒険も楽しめる
- コレクターとしての喜び(常に欲しいものが出来、常に所有欲に満たされる)
- 自分で得た獲物がいちばん美味い(スーパーの魚が死んで見える)
キスの刺身や天ぷら、鯵の刺身やフライ、アオリイカの刺身、アラカブの味噌汁、アコウの刺身、
ブリシャブとか、思いつくだけでもいろいろ浮かびます。ヒラメなんか釣れたら最高だなぁ。泳がせ頑張ろう。まぁ、こんな感じでしょうか。
元相棒サンジという男の子
あらためて書くこともなかったので割愛します。笑
エギングと!!!!かじゅ師匠への恩と報い
2009年、夏の終わり。竹富島の西桟橋に一人の釣り人が現れた。彼の名前は、おじさん。
おじさんはロッド一本だけ持って颯爽と現れ、多くの観光客が海に落ちる夕日を眺めている中で、
気楽にしゃくり、やがて1杯のイカを釣り上げた。
それを見ていたリエさんが、おいしそうなイカですねと話しかけに行ったところ、
500円で売ってあげると言われ、意気消沈帰ってきたのを覚えている。
この話にはまだ続きがあって、
おじさんは僕らと同じ宿。釣り上げたイカは提供され、宿の食事と一緒にイカスミのお吸い物として出てきた。
宿の旦那さんが料理上手だったのもあるが、その新鮮なイカのお吸い物の美味しいこと美味しいこと。
その時はじめて、エギングというものを知った。そして決意した。イカを釣る。
分けもわからないままエギを集めた。やがて10個ほど集まったので、わけもわからず普通の竿にナイロンラインで
しゃくりにしゃくった。何も釣れなかった。
この釣りは、神の釣りだ。我々一般人には立ち入ることを許されない釣法なのだ。その時は、そう思った。
やがて、師匠に出会う。師匠の名前は、アングラーかじゅ。日本有数のエギング師である。
2016年6月。師匠との釣行に至る過程で、いろいろなことを学んだ。
専用のロッドとリール、PEラインとリーダー。
エギの重さや足で釣る釣りであることなど、それはエギングというジャンルにして、
かつルアーフィッシングの基本をすべておさえているものであった。
6月の釣行で、天草中を駆け回った。非常に渋く、あきらめかけた夜明け。
師匠が1杯のイカを釣った。そのとき、師匠の背に神を見た。
釣り上げたイカはエメラルダスに美しく輝き、そしてそのイカは、やはり美味かった。
その後、一人でエギングに励んだが、これが一向に釣れなかった。
負けず嫌いとは程遠く、あきらめも早いワテクシ。すぐに心は折れ、師匠に学んだルアーフィッシングの知識で、
次々といろんなジャンルに手を出した。
アジング、メバリング、ムツング、ネギング(ロックフィッシュ)、ジギング、泳がせ・・・・etc
どれも確実な釣果があり、坊主の日はほとんどない。釣れる、というのがワテクシにとってはとても大切だった。
しかし師の教えはいつも胸にあり、どの釣りにも必ずエギは持って行った。そして初めの数投はしゃくった。
そして舞台は2018年5月、長崎の離島、的山大島に移る。
潮通しの良い波止で、元相棒のサンジは泳がせ釣りには励んでいた。
彼はセオリーを忠実に守るタイプではなく、必ず何かしら癖のある行動を起こす。
それが幸であるかどうかはさておいて、それゆえに引き出される奇跡を多い。
その日、彼は泳がせで、エギングをしていた。
そんな釣法は見たことも聞いたこともないが、その釣法は無数のイカを引き出すこととなった。
水面に数杯のイカ。サンジの泳がせた鯵に群がっている。そのうち一匹は鯵にしがみつき、抜きあげれるように
夢中で鯵をかじっていたが、鼻掛けの鯵、かかるはずもない。
イカはあげられることもなく、優雅に鯵だけをかじって去って行った。
一連の光景を目にしたケンタは、やがて一本のロッドを取った。
何を隠そう、先日の釣行で数々の魚をもたらした万能ロッド、ダイワエメラルダスは折れてしまっていたのだ。
彼はとうとうアオリイカを釣り上げることもなく(ヤリイカは10杯あげたが)、その役目を終えた。
非常に申し訳なかったと思っている。
手にしたロッドは、旅行用パックロッド。5本継で、名前はshimanoのトラスティック。
これが妙に万能なロッドで、アジングからある程度重たいリグまで投げることが出来、反応も良い。
トラスティックに師匠直伝のパタパタをつけた。
師匠との釣行でプレゼントしてもらったパタパタ。エギの足がついていて波動が出るようで、
そのパタパタはその日のうちに寝掛かりして紛失してしまったが、それ以来エギはパタパタと決めてしゃくっていた。
数々の釣法で、釣りは殺気を消すことだと学んだワテクシ。弱ったエビを演出する。
ゆっくり2回しゃくり、のんびりフォールさせる。
ワテクシは狩る側ではない、狩られる側だ。そういう認識が、ルアーフィッシングには必要だと思う。
割と手元までエギが寄ってきても、その行動は変えない。ゆっくり落とす。
のんびりと、まるですべてを悟った仙人がお茶をすするように、ゆったりと。
こつん。
手元に反応があって、思わず合わせた。
小さなあたりの取り方と、反射的な合わせは、アジングの恩恵だろう。
学んだことはすべて、何かにつながっているものだ。
とんでもない引きだった。
これはイカではない。これは鯛だと、本当に思った。
サンジ、鯛や鯛、タモ、タモ!!!
水面まであげてもなお、まだ鯛に見えた。引き寄せてきて、わかった。違う、イカや、ばかでかい。
1100gのキロイカだった。見学していた出張おじさんが、やるなぁとしきりに感心して帰って行った。
次はロッドを持って島に来ようと言っていた。
サンジに写真を撮ってもらい、すぐブログにあげた。ワテクシはどこまでもブロガー。
すぐに師匠からラインが入った。自分のこと以上に嬉しいと書いてあった。
師匠・・・・涙がちょちょぎれた。
エギングでアオリイカを釣るという目標を達成するのに、実に9年の月日が流れていたのだった。
持ち帰ったイカはさばいて、半分はサンジに持たせた。
彼は料理人なので、いろいろ調理して食べたようで、あまりの美味さに、すぐエギを買いに行ったらしい。
次にイカを釣り上げる日がいつなのかはわからない。もしかしたら、また9年後かもしれない。
これは神の釣りだ。
しかしワテクシはその神の釣りで、キロアップをあげたという実績を手にしたのだ。
余韻で、あと9年は酒が飲めることだろう。
バースディフィッシュと、ふーさん釣りガール計画書
旅の目的の一つは、ふーさんのバースディフィッシュを釣り上げること。
思い起こせばリエさんのバースディフィッシュは、ウナギだった(のちに黒アナゴと判明)。
大物を夢描いていたが、青物はおらず、バースディフィッシュは、アオリイカだった。
ケンタにしては、十分な出来だろう。
さて。
そんなふーさんの誕生日にはアオリイカの天ぷらに野菜などの天ぷら、
リエさんがアンパンマンケーキ、ケンタがカレーパンマンのオムライスを作った。
1歳の誕生日はみんなを招いて庭でBBQ、2歳のそれは海辺でキスの天ぷらパーティ、
それからするとずいぶんと縮小したが、まぁ、年齢を重ねるということはそういうものだ。
(和田アキコ氏のような例外もあるが)。
アンパンマンケーキに蝋燭を三つさして、ハッピバースディを流した。
ささやかな、けれどとても心のこもった誕生日パーティだった。
お誕生日に何がほしい?尋ねたらいつも答えは決まって、「アンパンマンのまっくろいするやつ」。
マグネット式のお絵かきのセット。小さいのしか持ってないので、遊び場に行ったときに置いてある
大きいのが欲しいらしい。
3000円くらいのそれが何より欲しいものなのだから微笑ましい。
思えば2歳のころは、誕生日に年を取ることも、プレゼントのこともはっきりとは理解していなかった。
3歳の今日は、3歳になったこと、蝋燭の火を消してお祝いすること、プレゼントをもらえることをはっきりわかっている。
想像通り、プレゼントの袋をあけたふーさんは大喜びだった。
成長が何より嬉しい。
4歳になったら、もう赤ちゃんじゃない。サイズ感も頭の中も、もう立派な子供だ。
寂しさもあるが、その分いろんなことが一緒にできるようになる。
エブリィで出かけて、どこかで車中泊することも、一緒にキスを釣りに行くこともできるだろう。
このまま、優しくて誠実で元気で素直で挨拶ができる、そんな子供に育ってほしい。