8月の中ごろだったかしら。
会社の同期のマティから、「沖縄に行かへん?」とのお誘いがありました。
基本的に何も考えないタイプなので、二つ返事で了承しましたが、
基本的に旅人ではないので、あんまり旅行気分でもなく、、
出発の日まで、旅の手配関係はすべてマティにお任せ。
楽チンな旅行でした。笑
旅立ちの日は2008年秋。もっと書くと10月18日です。
神戸空港を発ち、夕方頃石垣島の空港へ着。
いつもより小さな飛行機でしたが、快適な空の旅でした。
1日目
石垣の空港からタクシーでビジネスホテルへ直行。
マティ案によると、この先はホテルらしからぬ宿ばかりなので、
1日目くらいは現代的な暮らしをしようとのこと。
なので、まぁ、普通のホテルでした。
それから、確か石垣島の商店街らしきとおりを歩き、
お土産屋さんを物色のたびをして。
その後、居酒屋さんを散策したのかしら。
マティは●●太郎という居酒屋さんに行きたかったようですが、
歩いているときに呼び込みさんから受け取ったチケットが
「1杯無料」ということで、おまけに弱い関西人の性質を真似て
そのチケットの居酒屋さんに決めました。
そうそう、あとで気づいたのですが、石垣島周辺というか、
沖縄自体がそうなのかしら。。
食事が出てくるのはかなり遅い!!
これが沖縄時間なのかしら。
当日も、、かなり待ちつづけようやくでてきた石垣牛のゆっけは
凍ってました。
解凍街だったのね。。笑
1日目のすごし方としては、旅慣れたマティの手配なのでこれでよいのでしょう。
最終日のお疲れ会で出た意見としては、
1日目は石垣島で三線を習ってもよかったかもね、ということでした。
習ったり、安価でレンタルできたりするので、
習ったのち、旅のあいだレンタルしてみるとかするとより旅が充実しそうです。
まぁ、参考になれば。。。
とりあえず1日目はそんな感じなわけで。。
ホテルへ帰って、わりとすぐ眠ったのではないかしら。。。
つづく。
初日から疲れて眠るけんた。age.28
二日目
さてと。。。
ふつかめ、「西表島探索」
二日目は、朝6時半くらいに起床(マティが6時10分くらいに目を覚ますこ
なので、旅の期間はすべて6時台で起きてました)。
ホテルでバイキング形式の朝食をとり、西表島へ出発することになりました。
今回は八重山諸島と呼ばれる沖縄の離島を旅するのが目的なわけで。。
簡単に整理してみると、
鹿児島-沖縄本土と沖縄本土-台湾が同じくらいの距離で、
台湾が見えるくらいの南に、石垣島を含めた八重山諸島があります
(地図で目視確認しただけなので大雑把ですが)。
さらに大雑把にまとめると、石垣島をBOSSとした八重山諸島には、
石垣島より大きな西表島と、小さな鳩間・小浜・新城・竹富・黒島に、
人間が住んでいるなかでは最南端の島、波照間
という離島たちがあります。
基本的に(この書き出し多いよね。。)、
小さな島へは石垣島を経由しなければいけないようです。
前置きが長くなったかしら。。
そんなわけで、二日目は、「桟橋」と呼ばれる石垣島の港を出発し、
高速船にのって人類未踏の地(嘘)へ着陸(?)しました。
西表の港につくとシュノーケルのガイドさんが迎えにきてくださった
(マティが手配してくれたらしい)ので、
車にのってガイドさんの本拠地へ出発。
といっても数分で到着したので、この間の記憶はありません。
本拠地で用意してもらったウエットスーツを着込んで、
船に乗り「バラス島」へ出発。
旅の手配はマティにすべて任していたのと、
八重山の予備知識がまったくなかったので
バラス島に着いて感動したわけで。。。
バラスとは、表現を選ばなければ「珊瑚の死骸」で、
珊瑚が死んで小さな穴が無数にあいた
白い骨のような固体です。
そのバラスが塩の流れで集まったものが、「バラス島」なわけで、
というか、島と呼んでよいのかわからない
数十メートル小さなバラスのかたまりなのですが、
前述したように、バラスの存在すら知らなかったので、
太古の神が創造したのかしら的な美しさの白い小さな海の丘に感動。
バラス島のまわりは海水の透明度も高く、
生きている珊瑚が底一面に生息しています。
そうそう、ガイドののりさんがシュノーケル
について丁寧に教えてくださいました。
シュノーケルは、ただ呼吸できればいいやくらいに考えていたのですが、
めがねのかけかたにも、かける位置(耳にかさねない)、
かけかた(前髪をぜんぶ出す)、くもりどめの仕方
(新品は歯磨き粉で、当日はつばで)、シュノーケルをしたときの
注意事項(遠くを見る)などたくさんの技がありました。
フィンをつけたときは、背面からおきへでるのとか、
海面で顔を出すときも背面を向くのとか。
知らなくても泳げますが、知っておくと便利だし、
いざというときに役に立つので、お勉強になりました。
のりさんサンクス。
そんなわけで午前中はバラス島のまわりを遊泳。
少しだけ沖にでると珊瑚がまたさらに鮮やかになります。
のりさんが見つけて見せてくれた赤いクマノミは、
見慣れたニモの種類ではなく赤いクマノミでしたが、
クマノミってけっこうおもってたより大きくて凶暴なんだなと思いました。
たぶん頭になにもつかない「クマノミ」か、「ハマクマノミ」だったと思います。
大きさはパソコンのマウスくらいだったかしら。
クマノミもニモくらいしか知らなかったけれど、
全部で28種くらいいて、性格もそれぞれ違うそうです。
クマノミは遊泳者の人間のほうを見るのでダイバー
のなかでももっとも人気のある魚だそうですが、
実際は気がつよいため、愛嬌ではなく威嚇だとか。
集団で育った兄弟のなかでもっとも
強いものがメスになって、大きくなるようです。
実際のところ生物は、メスのが強いんだよね。人間もかしら。。。
あらら。。。気がつけばクマノミが好きなので、熱く語ってしまったようです。ぷぷ。
午後からはちょっとのんびりしようということで
西表島にもどり、道端の名もなき食堂で人生初
「ソーキそば」を食しました(初めて食べた味だけど、おいしかった)。
それから道端の名もなきレンタカー屋さんで
メーターががくがく揺れる名もなき赤い車
を借りて、日本最南端の温泉へ向かいました。
温泉は水着を着てはいる、プール形式な感じで、
はぶがいるので注意的なかんばんもありました。
マティに、「うわ、へび!!」と脅してみたところ、真剣にびびってたのがおもしろかったかな。
しかしマティはプライドが高いので、不覚にも自分が驚いたりびびったりすると、
ちょっと本気で怒ることがあるので注意してください
(HOW TO マティ 2008年けんた著、参照)。
広いお庭みたいな温泉でゆっくりつかったりのんびり昼寝したりしたあとは、
レンタカーで西表島をしばらくドライブすることになりました。
基本的に、マティはうんちく大王なのと関西人なので、
常になにかをしゃべったり歌ったりしているのですが、
そんなマティのうんちくをBGMに快適なドライブ。
西表は基本的に、山の島ですね。
人間の住む陸地にはとりたて何もないのですが、いざ走りはじめると、
見渡す限り一面に壮大なマングローブの森があったり、
ザガニ(マングローブにすむカニ)やハブらしき死骸があったり、
西表山猫飛び出し注意のかんばんがたくさん立っていたり。
「星砂の浜」というところにも行きました。
(けっこうかきはじめると記憶がよみがえってくるものですな。。。)
星砂がたくさんある浜辺なのかと思いきや、まったくないというか、、
修学旅行生がたくさん来ていて、みんなで浜辺をさがしていたので、
もはや採りつくされているのでは。。。
な感じでしたが、さがせばきっと見つかるのでしょう。
星砂は、砂という名前がついていますが、実際は、生物「有孔虫」の殻
だそうです。島にいるといたるとこで星砂が販売されているのをみますが、
ものすごい大きな星砂もあったり、形もさまざまでなかなか素敵です。
なんかマティのうんちくがうつってきたかも。。。。汗
夜は、次の日お世話なる西表島の山をトレッキングしたりカヌーで渡ったり
するガイドさんの基地へ。
ガイドさんは、西表のBOSSだそうで、
とりあえずBOSSとよばなければいけないようです。
BOSSには旅の友、マティが過去にもう2回お世話になっていて、
マティとはすっかり顔なじみなので。
歓迎で、BOSSが夕方にとってきてくれたというザガニを肴にお酒をのみました。
ザガニはマングローブのなかに生息していて、魚釣りの針を大きくしたような
ものを棒のさきについて引っかけて引っ張り出すそうですが、
ザガニの捕獲はマングローブの生息する地帯を歩いていかなければいけないので
どろどろに足がはまったりしてかなり大変だそうです。
BOSS、僕らなんかのためにサンクス><
採りたてだったのと、はさみがめちゃめちゃ大きいのと、
普段たべている海のカニではなく淡水のカニなのとで、
おいしすぎて涙がでました。
その後、BOSSに呼び出しをくらった天然めの島の三線青年の三線を聞いたり
BOSSの作ってくれる一品料理を食べながら楽しい夜は過ぎ行きました。
あとで聞いたのですが、当日は19日だったのですが、
22日に東京の有名な美容室の美女軍団がいっせいに来襲するのことで、
BOSSと三線青年の僕らへのおもてなしは、すべて
「予行練習」だったそうです。笑
いいなぁ。。。
男だけで飲むお酒も、それはそれで楽しいんだけどね。笑
三日目
旅の友、ノリピーより先に鳩間に到着したいので、
西表2日目編を一気に仕上げます!!
泡盛はあとで特集組みます>バーバさん
がんばれオレ。マケルナゴーゴー。
「西表島」
もし印象が一言で説明しなければいけないものだとしたら、
西表は「秘境」かしら。
見たこともない植物、木、生物、森。
や、たぶん見たことはあるんだけれど、それは図鑑のなかの
生き物だったり、テレビのなかの世界だったりする。
八重山はどの島もそれぞれに個性的だったのだけれど、
どの島からも西表は大きく見えていて、存在感があった。
なんというか、でかい。
そして、人の介さない場所が多くある。
沖縄らしくハブがいるので、たぶん山の奥までは、
そう多くのひとは立ち入らないはずだ(猟とかはあるだろうけれど)。
二日目は、その秘境を旅した。
ツアーガイドである自称”西表のボス”は怖いひとで、かなり口が悪い。笑
めずらしいタイプのガイドさんだと思うけれど、ひとがよく憎まれない。
旅をすると、いろいろなことを考えるものだけれど、
たとえば、ひとについても考えたりする。
人生のなかで、出会うひとはたくさんだ。
生きていると、ひとは災いのようなものにしか思えないこともあるし、
もちろん、自分と同じとか、それ以上に大切に思えたりするひともいる。
ボスは、普通に怖かったけれど、
マティが3年も通い続けているだけあって、
よいひとだった(張り切って書き出したわりに簡単にしめてみたり)。
朝は9時集合だったかしら。
ボスの車にのって、山のなかへ突入。
車をとめてからすぐのポイントに川とカヌーがあり、
カヌーの取り扱い説明をうけたあと、おそるおそる川へ。
と思ったら、、何を思ったのかボスは遥かかなたへ。。。
マティも3年目なので、一気につっぱしりはじめた。
マジスか~と思いながら、それでも男の子なので僕もなんとか
同じペースでカヌーを漕ぎ出し、
ハイスピードでカヌーの旅は終了した。笑
もはや景色も見てないくらいはやかった。。。
それからカヌーを降りて西表の密林へ。
不思議な木がたくさんあったのだが、ここもボスとマティは
つっぱしり、僕は何がなんだかわからないまま到着地点である
谷のうえについていた。笑
あの滝の名前は、たしかピナイサーラだったかしら。
高さのある立派な滝で、うえから見下ろすマティの足がふるえていた。
(アクエリアスのCMを狙うケンタ。)
しかしあんまりマティにビビリ的な発言をすると、
ほんとに怒り出すので遠慮して見守っていた。
というか僕も高所恐怖症ではないのだけれど、普通に怖かった。
滝ではボスが作ってくれたソーキそばを食べた。
旅では毎日のようにソーキそばを食べたのだけれど、
ここで食べたボスのソーキそばがいちばんおいしかった。
たぶんアウトドア的な疲れを差し引いても、
かなりハイレベルな味だったと思う。
思い出したらよだれでてきた。。。
滝のうえでの休息を楽しんだあとは、来た道を戻り、
今度は滝のしたへ向かった。
僕もトレッキングに余裕がでてきたので、ビデオを撮りながら歩いた。
マングローブの川辺とか、いちばん目立つのは、サキスマスウオノキ
という恐竜の尻尾のような根をはやす木だった。
マティの説によると、川の流れにたえるためということだったが、
ほんとうかどうかは定かではない(マジかな?)。
名前はわからないけれど、たこのような木もあった。
とりあえず蛸木という名前をつけたりしながら歩いた。
わりと長い距離を歩くと、ようやく滝のしたにたどり着いた。
上から見るのとは、ぜんぜん印象の違う滝だった。
「滝って、下から見るもんだよな」とボスがいっていたが、
ほんとうに壮大な滝だった。
(滝の写真がない!!)
たくさんの岩石がくずれていて、大きな岩がごろごろ転がっていた。
砂岩なので、欠片は指のちからでも簡単に崩れてしまう。
そんな強そうで弱い岩の特質を利用してか、
岩にはいろいろな文字が書かれてあった。
暇なひとがいるものだ。
滝についてすぐ、ボスから滝つぼに飛び込むよう指令が出たので
ちょっと冷たかったのだけれど、思い切って飛び込んだ。
滝つぼは思ったよりずっと深くて、体は深く沈んですぐに浮かんだ。
滝つぼの奥には砂岩の砂でつくられた小さな浜辺的な場所があって、
そこにはえびがたくさんいたので捕まえようと挑戦したりして遊んだ。
(もちろん捕まえ切れなかった)
そして、出来事に忠実に書くことにすると、
水着の女の子たちがたくさん泳いでいて、
マティがいつになく真剣な表情で、
じっと彼女たちのヒップを見つめていた。
滝つぼでしばらく遊んだあと、着た道を戻り、またカヌーに乗った。
帰りのカヌーは、景色を楽しみながらゆっくり漕いだ。
すぐに海とつながる川なので、塩分も高く海の魚も泳いでいる。
ぼらだったり、色鮮やかな熱帯魚もいた。
マングローブの岸辺は素敵だった。
沖縄の木は、根っこで個性を見せ合いしているようだ。
ボスから渡されたライフジャケットが茶色の迷彩だったせいか、
カヌーを漕ぐマティが現地人というか、
ラジバンダリに見えて仕方なかった。
普通に笑えた。
のんびりとしたカヌーの旅を終えると、
とりあえず僕らのトレッキングも終了した。
宿にかえり、お風呂にはいった。
マティがなぜかお風呂を泡風呂仕様にしてしまったので、
ふたりでお互いのピンクシーンをとりあった。
僕のほうはまだ耐えれると思うのだけれど、
マティのピンクシーンは、もはやヤシガニ人間だった。
あの手足は、たぶんヤシガニの遺伝だろう。。
お風呂に入り、宿にあったギターを弾いて歌ったりして、
夜になったら近くの港にいって、夕日を見て、星空をながめた。
ぼんやりしているとかわいい女の子に挨拶をされた。
マティがすぐに、ひろすえりょこというあだ名をつけていた。
きれいな天の川が広がっていて、星はいくつも流れた。
素敵なところだと思った。
それから宿にかえって、カップラーメンを食べた。笑
眠った。
四日目
「旅立ちの日」
4日目の朝だ。
旅の時間は早いようで短いようで、、
日常のように忙しく時間に追われるわけでもないが、
日常とは別のものだから真新しく駆け足で過ぎてゆくのかもしれない。
宿で朝食をとりながら、次の島、鳩間への便を調べた。
宿のお兄さんによると、鳩間への直行便は夕方16時半のこと。
朝から鳩間へ旅立つ予定だったのでちょっと焦り、
何も予定もない今日を、どう過ごそうかということになった。
とりあえず部屋でゆっくりしていたが、
何もしないということに慣れていない大和の人間のため
そのうちそわそわしだして。
部屋の窓から昨日挨拶されたひろすえりょこが泳ぐような
かっこうで道端を歩いてゆくのが見えた。
「今朝な、朝日観にいったらあの子に挨拶されてん」
とマティがつぶやいた。
「それで、何も発展しなかったの?」
たずねるとマティは、「うん」と言った。
本当にすることがなかったので、それからひろすえりょこが
歩いていった方向を、追うように僕らも散歩してみることにした。
この日の西表は記録的な暑さで(という表現を使いたかっただけ・・)、
シャツはすぐに汗で濡れた。
車とは違い、徒歩は遅い(あたりまえだけれど)。
山のなかへ入り込んだりもしてみたけれど、何か新しいものを発見できる
距離を歩けるわけでもなく、引き返してまた車道を歩いてみたり。
そういえば前日の夜も山道を歩いてみたのだが、
季節に珍しく山のなかに蛍がいた。
「マティ、蛍がいる!!」
蛍大好きの僕はテンションがあがり、蛍のそばへ歩んで携帯で蛍を照らした。
そして、それが蛍とはぜんぜん別の生き物であることを悟った。
それは、毛虫のような生き物で、草むらをゆっくりとくねりながら這っていた。
そして、蛍と同じ灯りをお尻から発していた。
「マティ、蛍ちゃうわ、なんやこれ・・・意味わからん」
驚きと恐怖のあまり叫ぶと、マティはすでに全速力で逃げていた。
マティはプライドが高いのでビビリ的な発言をすると切れるが、
実際に、蜂を代表とした虫系がぜんぜんダメだ。
車道に出て、僕らはまたひたすら歩きはじめた。
海が見えれば海のほうがくに歩き、たいてい道が行き止まりであるので引き返した。
草むらにやぎもいた。
1時間ほど歩いたが、ひろすえりょこも見つからなかったので、
そろそろ引き返そうということになった。
同じ時間か、それ以上の時間をかけて、ようやく宿に戻った。
お昼になっていたので、ご飯を食べようということになった。
散歩の途中見つけた、よさそうなお店へいった。
マティは野菜定食、僕はゴーヤ定食を食べた。
びっくりするくらいおいしかった。
散歩のせいだったかもしれない。
ビールを飲んで、宿に戻ってしばらくのんびりした。
出発までまだ時間があったので、宿の近くのアクセ屋さんにでかけた。
自分でアクセを作れるということだったので、散々悩んだすえ、
マティはストラップ、僕はネックレスを作ることにした。
何百も並んだビーズや木の豆や紐から、自分の気に入ったものを選ぶ。
優柔不断なので、ふたりともかなりの時間をかけて選んだ。
作り方を習い、気合を入れて、そしてできるだけ時間をかけて
作りはじめ・・・・る予定だったが、
お店の坊主兄さんが、主要な部位を自分で作ってしまっていた・・・・・。
(創作にはげむマティ)
兄さん・・・・その辺は自分で作れるんじゃなかったの・・・
とつっこみかけたが、もはやビーズを通すだけになってしまった
僕らの作業は、ほとんど一瞬で終わってしまった。
特にマティはビーズを6個ほど通すだけだったので
すぐに終わってしまい、ちょっとへこんでいた。
僕はもうちょいビーズの数が多かったが、
もちろん通すだけなのでしばらくして終わった。
(マティ作 マテラップ)
(けんた作 西表島のクリスマス)
坊主兄さんにお礼を言い、お店を出た。
また宿でのんびりして、それから少し早めに港へ行って、
定刻にやってきた船にのり、
あんまり自分で作ったとは言えないようなネックレスをつけて、
次の島へ出発した(ただデザイン料がないので安かった・・・)。
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2008年秋、沖縄 vol.5 | everyで行く!!! 休日漁師ケンタの天草釣り日誌 feat.釣りガールの育て方
印象が、仮に一言で説明しなければいけないものだとしたら、
たぶんそれは違うよと僕はつぶやかなければいけない。
印象は多分、偶然から受けるもので、もっと多角的なはず。
その日の環境や、あるいはその時間だけに起きたこと、
偶然出会ったひとや、偶然目にしたものでも、きっと印象はかわる。
だから鳩間島の印象も、きっと旅人によって違ったものになるのだろうけれど、
僕が鳩間という島に受けた印象は絶対的に、「ひと」の島だった。
また大きく書いてしまった、、、大げさなのは生まれつきです。笑
オバマ氏の当選演説(演説まじでうまいね)を聞きながら、
鳩間でのことを書こうかしら。
西表から高速船に乗って、鳩間へ。
石垣から西表へ向かったときのイメージで、高速船というものは
速さと引き換えにゆれるという代償を背負ってしまったのだと思ったけれど、
この日の海は驚くほどに穏やかで、船は少しも揺れなかった。
穏やかな気候、穏やかな海。
今回のたびは天候にもよく恵まれた。
港へつき、船を降りて、出迎えてくれた「おじぃ」を一目で見つけた。
マティが写真で見せてくれていたおじぃと、まったく一緒だった。
白い服、めがね。ぼくのおじいちゃんにも顔が似ている。
マティはリピーターの特性があるらしく、同じところへよく行く。
三の宮には行き着けのバーがあるし、嬬恋のライブにも毎年のように。
なのでこの島と、おじぃの建てた瑠璃の家に来るのも初めてではない。
旅に向かう飛行機でも瑠璃の家の
おじぃとおばぁのことを熱心に話してくれたので
ものすごく仲がよいのだろうなぁ、、と思いながら
駆け寄りたい気持ちをおさえ、おじぃのもとへ
ゆっくり向かうマティの後ろに僕も続いた。
おじぃのもとには先に船をおりた女性がいて、
僕らは少し困惑した(訳はあとで)。
僕らを見てすぐ、おじぃはこういった。
「○○さん(マティ)ですかな」。
あらら・・・・・。だいたいのことに気づいてマティを見ると、
マティも小さな声で、「ケンタロー大変なことになったぞ」といった。
「大変なことになったぞ。おじぃがおれのことを1ミリも覚えてへん」。
マティには悪いが、かなりうけた。
悲しみに震えるマティの横で、おじぃは涼しげな顔で続けていった。
「もうひとりいらっしゃるから、ちょっと待ってて」。
そう言って船を見ていたが、お客がすべて
降りた船から旅人が出てくる気配はなかった。
すると港からすぐの家から大きな声が聞こえた。
「おじぃ、ごめんなさい。気づかなかったの」。
おじぃを通過して瑠璃の家にたどり
着いてしまった旅人がそこにいた。笑
港から瑠璃の家まではほんとうにすぐで、
歩いて数分というものではなく目の前だ。
おじぃの後ろに続いて瑠璃の家へ向かうときに、マティに確認した。
「一緒の宿は、男の二人組みじゃなかった?」
鳩間の旅の仲間は、二日間男の二人組みとマティから聞いていて、
おれらってつくづくそういう星のもとに生まれてるね。
でも仲良くなろうと高速船で話したばかりだったからだ。
「そのはずやってんけどな。。。なんか素敵なことになってきたで」
マティがつぶやいた。
瑠璃の家についてすぐ、マティと隣の部屋に入ることなった女性二人も
口々に「洗濯」、「洗濯物が」とつぶやいていた。
どうやらみんな、かなり洗濯したかったようだ。笑
宿についてすぐ、洗濯したのかしてないのか忘れたけれど、
日が暮れるまえに鳩間島を散策した。
何もない島だよ。とおじぃが言ったとおり、
八重山のなかでもすごく小さな島で、人口も60人くらい。
移住者をよせつけないので、島のひとびとはみな親戚らしい。
歩いてすぐのところに石垣で作られた展望台があって、
島を見渡せたのだけれど、ほんとうに何もない島だった。
あるのは木。そして、海。
遠くに存在を見せ付けるかのような大陸、西表が見えた。
マティの案内でしばらく港のまわりを歩いた。
この島のひとびとは、あるいは観光客であれ、
みなすれ違うごとに挨拶をする。
離島のなかでも石垣や西表とは違い、
何かそういうつながりのようなものを感じた。
島にいるあいだ足の悪い絵描きのおじぃさんをよく目にしたのだけれど、
すれ違うときに挨拶をするせいか、
あとで浜辺であうときは知り合いのようになっていた。
海がすごくきれいだった。
独特の色で、あぁ、たしかに瑠璃かもと思った。
瑠璃色の海だ。
何か起きたときにドクターがやってくるための小さなヘリポートと、
小学生から中学生くらいまでが一緒に体育の授業をしているグラウンドと
小さな学校があった。
忘れてしまった、というよりももっと古いかもしれない日本の風景が
そこに置いてあって、あぁ、これが離島かとあらためて思った。
それから日が暮れるまでにと、夕日の落ちる浜辺へ向かった。
秘密の基地へ向かう木と土だけの道を歩くと、
砂が真っ白な浜辺がそこにあって、ちょうと日が暮れようとしていた。
夕日。
沖縄にいるあいだ、まいにち朝日(寝坊したとき以外。。)をみて、
まいにち夕日を見て、まいにち星の空を見た。
それが、すごく当たり前のように思えた。
景色を見るということは、何か大切なことを考えるということでもなくて、
ただ何も考えずに、見る、という行為に近いと思う。
今日の夕日はどうだった、昨日はどうだった。
毎日かわる、そこにしかない自然を目にして、癒される。
夕日や星だけではなく、風景はすべてそうだ。
ただ歩く。空気だけにも感じるものがある。
ただ生きているということの美しさに気づく。
本当は、何もいらないのかもしれない。
夕日を見た帰りみち、宿の女性とそれぞれすれ違った。
「もう日は落ちちゃったよ」と説明しようかと思ったが、
かわいそうなのでやめておいた。笑
ビデオ送ったので見逃した落日も見れたことでしょう。
夜、部屋のまえの庭のテーブルの電灯をつけなさいとおじぃがいった。
おばぁが料理を持ってきてくれて、ゆんたくをした。
ゆんたくとは方言で、「おしゃべり」の意味らしい。
おじぃがすすめる泡盛をガンガン飲んだ。
最初の1杯だけが水割りで、あとはどんどん淵いっぱいにつがれるので
2杯目からはロックどころか氷もないのでストレートだった。
焼酎がけっこう飲めないので、泡盛も飲めない予定だったが、
おじぃがお酒を飲む人が好きだと言っていたので
頑張って飲んでいるうちに水のようになった。笑
おじぃとおばぁが聞かせてくれる話。
それは戦時中の話だったり、鳩間島の話だったり。
そして旅の女性が「ノリピー」と「こずえ」ちゃん
という僕らと同年代の女性であること。
のりぴーとこずえちゃんは二人とも一人旅で、
たまたま相部屋になったこと。
のりぴーは横浜出身で彼にプロポーズされたばかりのこと。
こずえちゃんは東京出身で西表でヘルパーをするほど沖縄通のこと。
のりぴーもこずえちゃんもAB型だったこと。
一人旅をするのはAB型という説が持ち上がったこと。
本当は男の子2一組の予定だったが、キャンセルされたとのこと。
お酒の力なのか、島の風土なのか、
古からの友人のようにあとからやってきた
隣のうちのかおりさんも含めてみんなでゆんたくしあった。
それからの記憶が、あまりない。
次の日、朝からノリピーに「ヤマピー」と呼ばれて困惑した。
そして、あまりにもみんなが仲良くなっていることに驚いた。
僕の中ではまだ知り合ったばかりの段階だったが、
よくわからないあいだに意気統合してしまったらしい。。笑
記憶の大半を失っていて、大切なたびの思い出が頭から欠落していた。
みんなの話をつなぎあわせると、僕は酔いまくり「ひどかった」らしい、、、。
そして、なぜかヤマピーというあだ名がついたらしい。
ちなみにマティには「マナティ」という名前がついていた。
帰ってきてビデオを見ていたところ、その夜の一部が少しだけうつっていた。
報道カメラマンの才能があるのか、記憶をなくしてもカメラはとっている。
以後はカメラと、みんなの話をまとめたものだが
僕はとにかく酔っていて、みんなで撮ることになった集合写真に入らず、
その後浜辺へ出て、汚れるから砂に腰をつけるはやだ的なウザ男ぶりを発揮。
その後すげーすげーとくりかえしたあげく、(><)、
とりあえず浜辺に携帯をなくし帰ってきてさわいだらしい。
そして、夜の海へ捜索にでたマティが携帯をひろってきてくれたらしい。
僕が記憶しているのは、帰ってきて携帯がないことにきづいた瞬間と、
星が4重くらいに見えていて、あまりの莫大さに感激しまくったこと。
次の日の朝、みんなが話してくれる昨日の僕の状態を聞いて、
恥ずかしさで穴があれば入りたい状態だったわけで・・・
とりあえず耳をふさいだ。
マティが小声で、「おまえのおかげでおれがしっかりしてるっていう
設定になったわ。ありがとう」的な、はじめて感謝の意を表明された
ことだけが記憶に残っている。。。
そうそう。携帯はしばらくのあいだ、スライドするたびに砂の音がした。
五日目
5日目かしら。旅で一番、濃い日の記録を残したいと思います。
朝です。
この日も朝日を観にでかけました。
それから、すでに書いたようにいつの間にか
意気投合しているみんなでおばぁが作って
くれたばくだんおにぎりを頂きました。
朝は自由行動で(別に集団で旅行してたわけではないけれど。笑)、
おばぁはお洗濯とか、おじぃは庭を耕すのだとか、
のりぴーは島を1周してくるのだとか、
こずえちゃんは隣の知り合いのかおりさんが経営する
グラスボート屋さんのお手伝いをしてくるのだとかで
僕とマティは屋良の浜で遊泳してくるのだとかで、
それぞれ点々と散りました。
屋良の浜は、白砂で遠浅の海かしら。
浜へでるまでの道が映画なんかでしかおめにかかれないような雰囲気で
木々を抜けると開ける一面の浜と海が素敵なところです。
テンションがあがりすぎ、いさんで海にとびこんだところ、
シュノーケルを加え忘れていて、
思い切り水を飲んでゲホゲホしました。
しかしテンションがあがっていたので、それすら天才なのでは
ないかと思い、いそいで出来事をマティに報告したところ、
彼はひとのボケをネタにするのが趣味なので、
ネタ帳に記載していたわけで。
しばらく遊泳していましたが、あまりにも遠浅のためもぐる
必要がなく、むしろ透明度が高いのでうえからでも十分に水中
観察できることに気づき・・
それから二人で歩き回り、いろんなものを見つけました。
水中やどかり。ふぐみたいな魚。青い部細工系の魚。
シャコ。スイミーみたいな魚。
遠くで散策していたマティがなにやらテンションあがり系で
呼んでいたので、あわててかけつけるとそこには
イソギンチャクが!!
つまり、ニモがいたのです。
ちょっとテンションがあがり騒いでいると、
浜辺で海の絵を描いていた足の悪いおじさんが、
何をさがしているのかとたずねはったので
「ニモがいた」ことをつげると、「ニモかい。わはは」
と笑ってはりました。
しかしよく考えると、ニモではなくクマノミですね。。
このクマノミは映画と同じタイプで、大きさも小指の先ほど。
よく目にするイメージどおりのクマノミでしたが、
岸から歩いて2メートルの範囲に普通に生息していることに驚き。
それからしばらくしてさきほどより大きなイソギンチャクを
発見。はじめのイソギンチャクよりたくさんのクマノミがいて、
マティはニモさがしの名人かもしれんと調子に乗っていました。
そんな感じで午前はすぎゆき。
午後は、こずえちゃんの知り合いのかおりさんが経営している
っぽいご飯屋さんで昼食をとり、
これまたかおりさんが経営しているっぽいグラスボートに乗り込み
沖へ出ることになりました。
かおりさん宅には小ヤギと大ヤギがいて、普通に涼んでおりました。
(いま思ったけどマティってヤギに似てる)
グラスボードの旅は、仲良くなった4人と
ほかの2名の観光のかたと出発。出発開始時、
港にタンカーが泊まっていたので新しい記憶がよみがえりました。
夜、酔いすぎて眠れなくなった僕は、
港へ出てぐるぐるまわる星空をながめ酔いを醒ましていたのですが、
どうやら港だと思っていたところはタンカーだったようです。
そのまま出航しなくてよかった。。
グラスボートは説明するまでもないけれど、
底がガラス張りになっていて水中がのぞける船ですな。
が、この日は沖縄至上最も透明度の高い日らしく(けんた予測)、
グラスボートなしでも海底まで見えてしまう勢いでした。
それからグラスボートは30分ほど走り続け、
僕とマティはまさかのバラス島へ2回目の上陸をはたしました。
先日とまた地形がかわっていて、少し小さくなったのと山が尖った
のと、いちばん大きな変化は陸地が分断されかけていたことかしら。
風や波にさらわれ、日々、形をかえる島のようです。
バラス島でしばらく遊泳。2回目なのでスムーズにいろいろなところを泳げました。
ニモはまたしても見つかりませんでしたが、バラス島まわりの海の地形は
だいたい把握してしまったかも。
それからグラスボートで沖のさまざまな遊泳ポイントをめぐり、
いろいろなところでいろいろな形の珊瑚をみました。
グラスボードのガラス張りのしたを通って、水にトラウマがあり
泳げないノリピーに船のなかから撮影してもらったり。
こずえちゃんは船から遠くはなれ長いあいだ泳ぐのが印象的でした。
遊泳がほんとに好きなんだね。。
僕はわりと体力がないのと、わりとすぐにあきるので
ちょっと泳いだらけっこう満足します。
どこかのポイントを泳いでいるときに、こずえちゃんがクマノミを発見。
かなり深いポイントで、イソギンチャクも大きいのだけれど、
クマノミがとにかくデカい!!そして、朝見た小さなクマノミと違い
かなりイソギンチャクの上のほうを陣取り、ほかの魚を威嚇しまくり、
たぶんこのへんの魚のボスなのではないかの凶悪ぶりでした。
あれはまじで世界的発見かも・・・・・。
僕たちがずっとクマノミをさがしていることに気づいていた
こずえちゃんが発見直後教えてくれましたが、
クマノミ大好きなはずのマティはそのクマノミを一瞥したのち
すぐにどこかへ泳いでいきました。
よっぽど、自分で発見できなかったのがくやしかったようです。
それから、自分で発見したクマノミをみんなに見せたいらしく
一生懸命さがしてはりましたが、とうとう見つけきれず・・・
マティってわかりやすい。笑
そんな感じでグラスボートの旅は楽しく過ぎ行きました。
あの珊瑚はまじですごかったし、あのクマノミはほんとに大きかった。。
そして、物語は事件の夜に突入します(かなりの事件だけど、全部書く!!)。
五日目、事件の夜
旅の夜、またおじぃとおばぁと旅の仲間4人で縁側の
テーブルでゆんたく。
その夜もおばぁは豆腐やてんぷらを出してくれて、
おいしくいただきました。
ひとつ違ったのは、僕が上手に泡盛を減らさなかったこと。
基本的に、少しかげのある田村正和的な雰囲気を持った青年
をイメージしているので、飲まなければ好青年係数は高いはず。
それと、前日は酔いすぎて星をまともに見れなかったので、
今日はにじまない星たちをちゃんと
目に焼き付けておきたいなぁ、、と。
そんな感じで、あんまりおしゃべりもしなかったのではないかしら。
クールに、オリオンビールを飲んだり、肴を食べたりしていました。
えんもたけなわ。
おじぃに三線を引いてほしいとリクエスト
したのがすべてのはじまりなわけで。
場所を特定しているのであまり書かないほうがよいのかもですが、
大切なたびの記録ですので、誤解を招かないように
丁寧に書いておこうと思います。
八重山は音楽の島です。BEGINや夏川りみ。
あの小さな島から、どうして音楽家がたくさん生まれるのかしら。
島人ぬ宝のなかにある、「歌詞の意味さえわからない」とされた
デンサー節も西表の宿のすぐ裏の公園に発祥の石碑が立っていた
し、鳩間にも、鳩間節など、小さな島だけれどたくさんの歌が
あるそうです。
おじぃは、「恋歌はない」と断言してたけれど、BEGINが、
恋の島鳩間島という歌を歌ってますな。
おじぃはBIGINは知らないかもだけれど。
おじぃの三線は独学らしいのですが、そもそも島のひとたちは
みな独学なのでは、、と思ったり。
文化というのは、きっとそういうものです。
おじぃの歌ってくれたなかでは、浜の歌が印象的でした。
鳩間の浜をすべて網羅した曲らしいのですが、長いので一気に
飛ばしたらしく、3つくらいの浜が登場しました。
あとは、なんかエロい歌。おじぃの顔をエロエロでした。
そして、ちょっとした事件が起きたのだけれど、
おじぃの発声がすごいのもあるのかな。
おじぃの声はマイクいらずの大音量なので、
家のそとへ原付でやってきた島の民が一言、苦言を。
それでおじぃは怒ってしまい、
かなり激しい言い争いがはじまり。。
おじぃはお客さんの手前だったのと、
演奏してもよい時間を守っていたのとで
島の若いひとに苦言されたことに怒ってしまったのですが、
あまりに激しい言い争いだったので家のなかにいて
状況を知らないおばぁもあわてて飛び出してきて、
ちょっとした混乱状況に陥ったわけで。。
その後もほかの家々からは三線の音や歌声が聞こえていたので
おじぃが悪いというわけではなかったようだけれど、
島には島のひとたちの暮らしがあるのだなぁと思いました。
僕はただの旅行客だけれど、鳩間という小さな集落には
都会で暮らしているとわからないような、つきあいだとか
もしかすると面倒くさいような決まりごとなどもあって。
普通に旅をするだけではわからない、
離れ島の暮らしの一面をかいまみました。。
とはいえ、僕は絶対的におじぃの見方なわけで。笑
おじぃもはじめて怒ったらしく、かなり興奮状態になっていて、
おばぁもめちゃくちゃあせっていたので、
なんとか落ち着けるとよいなぁ、、と思っていたのだけれど、
その後、おばぁの決まりで21時には就寝しなければ
いけないおじぃは怒りおさまらず寝付けず、
「今日は眠れないから飲み明かそう」と、、禁断の誘いが。。
今日は絶対に飲まずに星を見るのだと決めていたのですが、
あまりのおじぃのかわいさにおもわず思考停止。。
飲み明かすことになりました。笑
んで、母屋にうつり、おじぃとおばぁとこずえちゃんと
かなりいろいろな話をしました。
マティたちは片付けをしていたのかな。
おじぃが、モテモテだったおばぁにはじめは関心を
しめさないふりをしていたのだけれど、
ついに出してみたラブレターには返事がこず、
結局、三通も出してしまったこと。
おばぁはおじぃにはかなり軽口で、
「見る目がなかったのね」と毒をはくこと。
でもおばぁは、おじぃが話しているときは恋するような
乙女ちっくな瞳になってしまうこと。
おばぁは基本的に、かなり乙女な雰囲気を持ってること。
鳩間が、縁結びの島だということ。
これはおじぃが、即興で作った可能性の高いこと。
おじぃは、僕とこずえちゃんをくっつけようと必死だったこと。
息子や娘だと思っているといってくれたこと。
ほんまにおじいちゃんとおばあちゃんだなとおもったこと。
そして、いろいろな話の合間で、
さきほどの怒りを思い出して怒ってしまうこと。
それをおばぁがなだめて、かならず「飲め、飲みなさい」
とおじぃが言い出すことで話がいったん落ち着くこと。
その繰り返しは、まるで完璧なコントだったこと。
おじぃが泡盛をびんに足してほしいと頼むと、
おばぁは、自分でやりなさいと今日はちょっと怒っていること。
おじぃは一升瓶から、震えながらこびんに泡盛をうつすこと。
一升瓶が空になっても、まだ気づかず継ぎ足していたこと。
おじぃはいつも21時に寝ているので、23時半には限界
が来て眠りたくなってしまったこと。
でもおばぁが、「飲み明かすっていったんだから飲み明かしなさい」
とかなり素敵な怒り方をして、けっきょく飲むことになったこと。
マティとノリピが母屋にこないので、彼らは独身最後の
デートだと言っておじぃがかなりエロい顔をしたこと。
(んで何してたん?笑)
おじぃは24時すぎに眠って、寝言でまだ怒っていたこと。
泡盛を飲んで僕も酔っていたけれど、
このゆんたくのことだけはかなりはっきり
記憶しているというか、たぶん忘れないなぁと思います。
事件が起きたときは焦ったけれど、
そのことがあっていろいろ考えたり、
おじぃと本物のお酒が飲めてよかった。
そして、おばぁもえらいなぁと思いました。
結婚って、本当は思っているよりずっとすごいことかも。
それから浜辺へ出て星を見ましたが、
けっきょく、その夜の星も4重だったわけで。
僕とこずえちゃんは酔っていてかなり大声だったらしく、
集落のひとたちが起きてしまうのでは
ないかとマティは心配していたようで。
それからこずえちゃんが知っているろいうスポットを目指し
幻のヤシガニ探索にでかけましたが、
たどり着いたのはジャングルのなかのお墓。
危険すぎということで退散しました。
宿に帰り、僕はまだ酔いまくっていたようで、
眠ったふりをして話を聞いていたマティによると、
おならの話をセツセツとしていたそうです。
西表の島で、僕のおならがかなりくさく、
マティがマジきれしたこと
(マティいわく、マジきれはしてない)。
なぜくさいかというと、
煙草をやめて便秘になってしまったからだということ。
鳩間の宿について、隣が女性二人であることがわかったとき、
マティに、窓際で眠れと命令されたこと。
なぜかというと、ふすま一枚でしかはさまれていないので
僕が奥でおならしてふすまのむこうに刺激臭が行った場合、
マティも疑われてしまうからだということ。
窓際で眠れば、においは外に行くだろうという作戦であること。
もしかするとここまでは告白してなかったかもしれませんが、
僕をよく知っているひとなら、クサネタでなんとか生きてきた
人間であることを知っているでしょうが、
まさか知り合ったばかりの旅の仲間にまでそんな話を。。。
バーバさん。これがつまり、泡盛というヤツですわ。
その後、うろおぼえの記憶では、ノリピーとこずえちゃんから
トイレに現れたゴキブリ退治を依頼されたものの
酔いまくり、ゴキブリが多重影分身をしていたこと。
そのため、一度おもいきり外したこと。
しかし沖縄のゴキブリは人を疑わないため
大して逃げなかったこと。
そのため、酔いまくりながらなんとか退治したこと。
その後、いつのまにか眠っていたこと。
起きたら、たぶん幻のヤシガニツアーでヤシガニに
やられたと思われる深いキズで、
左足のかかとがつけなくなっていたこと。
鳩間の二日間ををこれほどまでに堪能した旅人が、
僕のほかにいるのだろうか。
鳩間小さくて何もない島だけれど、不思議な島です。
もしもう一度八重山を旅することがあれば、
ほかのいろいろな島にも行ってみたいけれど、
鳩間だけはリピーターになってしまうなぁ。。
潮に守られたハブのいない神の島。
いつかまた、おじぃとまたお酒が飲みたい。
六日目
二日目の泡盛は身体に染み渡り、旅立ちの日、
鳩間での最後の朝日は見れませんでした。
寝坊した後、朝日を見てきたらしいマティに一言。
「マティおれのビデオカメラ知らないよね」
一瞬、空気が凍りました。
「おまえ・・・・」
そういってマティは浜辺へ出かけ、また忘れていた
らしいビデオカメラを拾ってきてくれました。
ありえへん。。
朝露で芯まで濡れたカメラは、それからしばらく結露のため
電源を入れても落ちてしまう状態で、泡盛の代償はあまりに
大きかった・・・・・と嘆いておりましたが、
その後、冷蔵庫in作戦でなんとか復活。よかった~。。
ただ、おそらくマティは一生、このことを言い続けるでしょう。
旅立ちの朝、睡眠不足のおじぃはきつかったようですが、
復活したビデオカメラでパチリと1枚。
いい記念になりました。
その後、ノリピーがなぜかEXILEがよくやる、縦に数人並んで
次々に顔をだすダンスをしたいと言い出し・・・
なぜか、みんなでダンスをしました。笑
このときのダンスがきっかけで、
僕らのチーム名は「鳩XILE」になりました。
その後、鳩XILEでかおりさんのペットのヤシガニを鑑賞し、
10時半にやってきてしまった高速船で島を離れました。
以前の日記で書いたことがあったかしら。
僕は人とは表面的にしか付き合わないというか、
あまり人のなかに深く入り込まないし
入ってこれないようにするタイプなので、
うるるん滞在気のように、たった1週間で別れ際に涙を
流すような関係とか感覚がわからない・・
予定だったのですが、
関係というのは期間の問題ではあまりなかったのかも、、
鳩間に存在した、そして、みんなで共有していた空気の感じが
あまりに自然で心地よかったので。
それはたとえば、相性の問題だったのかもしれないし、
出会い方だとか、出来事だったとか、
そういう偶然の積み重ねだったのかもしれないし。
いずれにしても、ほんのわずかな時間だったとは
思えない絆がそこにあって、
すごく帰りたくないという感覚を知りました。
いいとこだったし、いいたびだったな。
実際に、あれから数週間たった今でも鳩XILEは健在で。
毎日全体メールが数通、飛び交います。
おじぃとおばぁのことも思い出さない日はなくて。
二度はない、旅だったのかもしれないですね。
鳩間にこずえちゃんを残し旅立った僕らの
高速船はすぐに石垣島につき、のりぴとも別れのとき。
またいつか。
と握手をしてお別れしましたが、
実はその後、石垣島のお土産屋さんで二度ほどのりぴを
見かけ(のりぴはこちらに気づかなかったけれど、
サンダルを選んでました。笑)、
なんかちょっと決まりがわるい感じに。笑
ただ、一度きっちり別れたあとだったので、
声をかけずに見守りました。笑
が、その後、フェリー乗り場でばったり遭遇。
さすがに気づかないふりができる距離ではなく、
しかし偶然の再会に歓喜するほどの時間経過でもなく、、
なんとなく決まりが悪そうに挨拶をして、別れました。笑
ただ、次お会いできるときはちょっと感動するでしょうね。
そんな感じで鳩間超大作は終わりですが、
こずちゃんとマティは日記を書いておりませんが、
のりぴは綴っておりますので、紹介します。
僕が写真をちゃんと撮ってないのであんまり紹介できてませんが、
のりぴは上手に撮影されてますので、
あぁ、こういう風景だったのか!!
と思ってもらえると思います。
七日目
沖縄旅行は、最後の島、波照間で終わります。
波照間は、なんだろう。そだな・・。
波照間は、別の世界かもしれませんね。
日本とか、外国とか、そういうんじゃなくて、世界から切り離された、世界。
時間を失っているとか、物事の成り立ちが異なるとか、そういう島かも。
石垣島から波照間へついたのは夕方で、すぐに波照間で有名な
ニシハマというビーチにいきました。
宿の自転車をチリンチリンならしながら向かったのですが、
風がすごく気持ちよかった。
ニシハマビーチは、白砂の絵に描いたような南国のビーチで、
砂に根を生やした木々や
流れ着いたココナッツ、ゆっくり歩いているヤドカリとか。
絵本のなかの世界ではないかと思うくらい、ちょっと恵まれた浜辺だったかも。
夕日が見れるところまでは、砂浜を20分くらい歩き続けて到着したのかな。
そこで見た夕日もまた・・・・
なんというか、大きいんだよね。波照間はひとのすむなかで日本最南端の島
だそうですが、果てまでくると、やっぱりこんなに大きくなるのか、というくらい。
最南端、というのがきっと売りですが、すごくそのとおりというか、ここは果てですね。
もし僕が物語りの世界を旅する冒険家だったら、
きっと最後はここにたどり着くはず。
そして大きな夕日を見て、旅で起きたすべてのことに終わりを告げるはず。
そういう夕日でした。旅のなかでいちばんきれいな夕日。
繰り返すように印象を語ると、波照間は、絵のなかの世界。
時間を忘れているように、のんびりできるところかしら。
旅の初日からイベントを入れまくり、いろんなこともあったし、
泡盛を飲み続けたりもして、完全にばててしまっていたので、
この島ではとにかくゆっくりしました。
夕日を見たあとは宿にかえり、食事を頂き、、
食事、写真をとっていないけれど、宿のおかみさんの手作りで激うま沖縄料理でした。
ゴーヤ入りのハンバーグの触感が、すごくあってた。
料理を作れるひとは、ハンバーグにゴーヤを入れてみてください(もう時期はずれか。。)。
波照間の旅には、ひとりの女性がとつぜん現れました。
彼女の名前は「あっこ姉さん」。
姉さんといいながら同級生ですが、あっこという名前には付属する名詞です。
あっこ姉さんは、マティとちょっとだけ知り合いらしく、
正確には知り合いの知り合いだそうですが、2回だけあったことがあって、
沖縄の話をしたら、「最南端にはいきたい」そうで。
なんでも日本一高い山、マウント富士を制したので、
次は最南端に行きたいという野望を持っていたそうです。
なので、波照間から二日間同行(仕事がアパレル店長らしく、休暇3日が限界らしい)。
そして、これは旅のポイントなのですが、あっこ姉さん(一人旅派)もやはり
AB型でした。
ふふ。
AB型って100人に1人くらいしか居ないイメージなのに、
このたびでは次々とAB型の女性があらわれます。
そのうちすべてのAB型に会ってしまうのでは、、レベルの旅ですが、
間違いなく、AB型の女性は一人旅を好むようです。
というのも、、、この日、宿で一緒に泡盛を飲んだ「茜」さんという
一人旅の女性がいらっしゃったんですが、、、
もうおわかりのとおり、AB型さんでした。。すごすぎる・・・・・。
というわけで、AB型さんは攻略しました。
すごく変わってるとか天才肌とか二重人格なイメージのあるAB型さんですが、
たぶん、わりとそのイメージから外れませんが(笑)、
なんか、話しやすいかも。
てか僕も変わってるってよく言われるので、気があうのかもですね。笑
僕は人見知りの日本代表ですが、あっこ姉さんも会った瞬間からすごく話しやすくて
なんだか普通に話したりしました。
宿のリビングを借りて、この日も宴会をしていたのですが、
ここで出てくる泡盛は、「泡波」という希少なお酒です。
泡波の製造地は、ここ波照間で、宿のちかくに小さな製造所があります。
小さいので、あまり量産はできず、希少なところに価値が出たようです。
なので、こんなんに気軽に泡波が飲めるのは波照間の宿くらい。
宿で出てくるサイズのビンは島を離れるとあまり手にはいるものではなく、
かりにあっても、高い!!
ので、希少な泡波をいただかねば!!!
でしたが、もう胃がギブアップしていました。笑
鳩間のおじぃも、味はかわらん!!と言っていたので、まぁ、希少なのとかは・・・。
宴会はAB型女性2人に任して、僕たちは宿の女の子と遊びました。
宿の看板娘、千夏ちゃんです。
千夏ちゃんはマティとすごく仲良しで、なんかラブラブでした。
マティはリピーターなので、この宿もはじめてではないようです。
しかし、マティが子供にすかれるとは・・・・・意外な一面。。
さすが、最南端です(意味のわからないしめかた^^;)。
八日目
旅の最後、波照間の一日を綴ります。
この日は朝起きて、たしか・・・・千夏ちゃんと遊んだんだっけ。
泳ぎにいこうかとか話していたら、午前は宿のおじぃが波照間を案内
してくれるとのことで、お言葉にあまえておじぃ号で波照間周遊。
地元のひとだけあって、すごくマニアックなことをいろいろ教えてくれました。
おじぃサンクス!!
島を走っているときにずっと広がっているのは、さとうきび畑。
波照間のサトウキビの糖度はすごいらしく、島のひとは自慢しまくりのようです。
写真をほとんど撮ってないので、言葉だけで軽く説明すると、
台風で毎年壊れてしまう展望台(台風はしゃれにならないくらいすごいらしい。。)、
が海のそばにありますした。
すごくかわいらしい展望台で、なんかイラストになる感じ。
去年マティが見たらしい風車は、今年は解体してしまったそうです。
これもやっぱり台風にやられちゃったのかな。
もっと大きな風車ができるそうです。
波照間の空港にもいきました。
小さなセスナがやってくる小さな空港で、ほぼ無人状態なのですが(笑)、
それなりの運賃なせいか、サービスは満点らしく。
サービスで飛び回るので時間はまったく守りません。
ので、時間に来ると思いまっていたけれどなかなかやってこなかった。。
ちなみに16万でチャーターできるそうです。びみょう。笑
最南端の石碑がたっているのは、ぜっぺきの海。
穏やかなニシハマと違って、ここは日本海!!というか、男の海!!!というか
とても荒々しい感じでした。
海の色がすごい。これはもう、説明しないので実際観にいってください。
それから、おじぃが秘密の浜へつれていってくれました。
潮のながれがはやく泳ぐと危ないので地図に載せてないそうですが、
すごく小さな浜で、まさにプライベートビーチという感じ。
浜はバラスでできていて、塩の流れの関係で、
波照間ではここだけにバラスが集まるそうです。
夕方、夕日を観に着たんだけど、岩と岩の真ん中に夕日が落ちる
予定だったのですが、夕日のとこにだけ雲が。。残念。。。
さてと。もう執筆疲れなのでざっと書きます。
午後からはニシハマビーチで。僕は旅の疲れで泳ぐ体力がなかったので
まだ体力満点のあっこ姉さんとマティの遊泳を浜辺から見守っていました。
沖まで出ると、ちゃんと珊瑚もあるそうです。
でもここは砂浜がすごいきれい。真っ白なので、海のなかも真っ白なわけで。
珊瑚ではなく、白砂の海を泳ぐのも素敵かも。
この写真、けっこうすごいでしょ。
この浜は、日のあたりかたで海の色が一気にかわります。
二人が泳ぎ着かれたので宿にかえり。
洗濯したり掃除したり、しばらくぼんやりしたり千夏ちゃんと遊んだり。
ご飯をいただいて、夜はプリンの丘という海のそばに立てられた平たい石の塚
のてっぺんに立って星を眺めました。
レンタルバイクで行ったのですが、気持ちよかった。
星は、すごいたくさんあったのですが、雲もたくさんあって、
でもなんか、プリンの丘の丸い面積を投影したように、雲は僕らの外周にだけ
広がっていて、頭上には満点の星が。
星と雲というのは水と油の関係のようでいて、すごく似合ったりもしますね。
雲と月の関係に似ています。
星を見て、宿にかえり、今夜も泡波で乾杯。
その日、宿にいらっしゃった一人旅の女性の血液型をたずねたところ、
「Aがた」でした。ふふ。
さすがにオチがつきます。
そんなわけで、宿でゆっくり眠り、次の日は波照間→石垣島→飛行機は那覇空港で
いったん給油し、それから神戸へ。
最後はいっきに完結しましたが、これが僕らの旅の記録です。
旅でお世話になったみなさま、出会ったみんな、それから旅の友マティ。
みんなに感謝と、小さな愛を込めて。エイヤ~サッサ~。。。