シーズン1 Ep13 評価

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「けんけん、庭の切り株を引っこ抜いてほしい」

「引っこ抜きたいのは山々ですが、問題はケンにその体力が残っているかどうか」

「けんけん、お願い」

仕事同様、夫という業務も大変です。

不可能な任務、と答えたいところですが、不可能を可能にしなければならないのが夫という職業。

占いによる地球の滅亡を本気で信じている妻。断ると面倒なことになります。

魔法使いじゃないんだけど…と心打ち思いながら、庭の切り株に向かいました。

切り株の正体は、シマトネリコ。

至って普通の庭木…だと思っていたのですが、妻調べでは「悪魔の木」と呼ばれる恐ろしい地球外生命体らしく… 庭のDIYにはまった時期があり、何の気なしに植えまくった木のうち、3本がこの悪魔の木でした。

数十年が経ち、素人には手の負えない存在になった悪魔とその一味たち(他の庭木もえらい成長しまして)は、13万かけて造園屋さんに引っこ抜いてもらいましたが、悪魔祓いに成功したのは最も大きい1本のみ。

他の2本は、レンガに囲われていると理由で断られたようですが、切り株の状態までにはなっていました。

造園屋さんを恨みながら、レンガを壊すところから始まります。

自分で組んだレンガだから、壊せるだろうと安易な考えでいましたが、モルタルが硬い。

何とか工夫しながら崩して行き、ようやくレンガを取り終えたころには私のただでさえ少ないHPは残り0コンマ幾つ。

生まれつき太陽に弱い私。

暑いと疲れやすいため、何度も休憩しながらの作業となりました。

シマトネリコが悪魔と呼ばれる理由は、その圧倒的な生命力に他なりまへん。

暑いから、寒いからという理由で簡単に枯れてしまう他の弱気な庭木たちとは違い、どんな劣悪な環境でも成長し続けます。切っても死なないゾンビのような木。

あっという間に巨木になるのですが、もう一つの特徴は、根から子供が増えること。

何でこんなところに、という広範囲に渡って、悪魔の子供たちが芽を出します。

気付いた時には、時すでにお寿司。

植えた私が悪いのですが、妻にとっては悩みの最上位。

木が成長し続けたら、我が家が滅亡するのだと本気で信じているようで、毎日ため息をついておりました。

面倒な展開は嫌いな私。

これは徹底的に排除しなければ、と思い、なんとか巨大な切り株を引っこ抜きました。

普通なら、これは無理とあきらめるレベルの作業でしたが、夫という職業に不可能は許されまへん。

しかし、大変なのはここからでした。

悪魔が、そう簡単に滅亡するわけはなく、一本だけ直径8センチに成長した根が家の壁をはうように伸びておりました。

根の行き先を辿ると、いくらでも出てくる悪魔の子供。

これは根まで完全にとっとかないと妻に何を言われるか分かりまへん。

土を取り、土を取り、土を取り、根を辿り起こし続け、ようやく日が暮れるころ、すべての悪魔祓いは完了しました。

帰って来た妻に報告したところ、抜いた根はちゃんと捨てといてよ、それにもシロアリ来ちゃうからさということでした。

いや評価は求めてはいないけれど….せめて。

評価と言えば、子どもの頃の通知表は最凶でした笑

勉強せずに遊んでいたせいですが、当時のリトル健太郎はこう考えました。

「しょせん人が付けるモノだから、僕の真の魅力なんて先生が評価しきれるはずがない」。

仕事の評価も、完全成果主義に変更されたそうで、あるべき姿だとは思いますが、ここまで年功序列でやってきて、この年になって成果主義かよ、とは思わなくもありまへん笑

今年は初任給も爆上がりで、氷河期世代の我々は報われないことばかりですが、根底の考え方は少年健太郎から変わっておりまへんで、人の評価は気になりまへん笑

なので、妻からの評価も求めてはいないのですが、そうは言いながら、せめて悪魔を倒した勇者へのご褒美のひとつくらいあっても良いんではないかしら、などと思いながら、残り0の体力で、しっかり晩御飯も作りました。

二重生活の我が家、お金をかけれないので、鯛のアラを買ってきて、煮つけと潮汁に。

しっかり臭みをとり、手間暇をかければ、安いアラでも十分満足の行く夕ご飯ができるものです。

生カツオも安かったので焼いて塩でタタイて寝かせました。

娘をサッカースクールに連れて行き、しっかり1時間見守ったあと、作っておいた煮つけを食べて、お風呂に入り、お酒を飲み、くたくたになり、娘のベッドにもぐりこみましたが、普通に返り討ちにあい、自分の寝室に戻り朝5時。

魔女に足をつつかれて目覚めました。

ママが厳しいので、大好きなアニメを心行くまで見れない娘。最終手段が、早起き。

朝がめちゃくちゃ弱いママの目を盗

盗んでアニメを見ます。

娘に朝ごはんを作り、学校の用意をさせて、時間になったら手をつないで登校。

歩きながら疑問を尋ねます。

「なんでパパ起こしたの?」

「だってご飯作ってもらわないといけないじゃん」

「ママでも良いじゃん」

「だってママ眠いとき怒るじゃん」

「パパ怒らないし、優しいし、かっこいいから、好きってこと?」

娘の返答は、

「パパ、けっこう良いよ。きもいとこ以外はね」

あ、あかん、目から汗が (語尾に何かついてますが)

誰に評価されなくても、娘の評価があれば、私は素敵です。

その後、後ろに同級生の女の子がいることに気づいた娘に、パパ、勝手に触んないでよ! と手をふりほどかれました。

完全に手をつないでくれなくなるのも、あと1、2年。

思春期は口すら聞いてくれないかもしれません。

それでも、きっと心の中では愛されてます、私!

#娘に認められし者

#Sランクパパ

#それは私

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